Iron Vault Pathでは、毎朝3つの数字を記録することを全会員に求めている。睡眠時間、安静時心拍数、主観的疲労度(1〜5のスケール)だ。この3つが揃うと、その週のトレーニング強度を上げるべきか、落とすべきかの判断ができる。感覚だけで判断するより、少し正確になる。

安静時心拍数を回復指標として使う

安静時心拍数は、起床直後に計測する。スマートウォッチがあれば自動で記録される。この数値が自分の平均より5〜10bpm高い日が続く場合、回復が追いついていないサインとして扱う。Iron Vault Pathでは、この状態が3日以上続いた場合、その週のセッション強度を10〜15%落とす判断をしている。

睡眠時間と筋力の関係

睡眠中に成長ホルモンが分泌され、筋肉の修復が進む。睡眠時間が6時間を下回る状態が続くと、回復が不完全なまま次のセッションを迎えることになる。Iron Vault Pathの記録では、睡眠時間が平均5時間台に落ちた週は、RPEが同じ重量で0.5〜1ポイント上がる傾向がある。数字として見えると、「今週は強度を落とす」という判断がしやすくなる。

主観的疲労度の記録方法

主観的疲労度は1〜5のスケールで、1が「完全に回復している」、5が「かなり疲れている」とする。毎朝同じタイミング(起床後5分以内)に記録する。この数値単体では意味が薄いが、睡眠時間と安静時心拍数と組み合わせると、パターンが見えてくる。3つの指標が同時に悪化している週は、強度を落とす判断の根拠になる。

回復を優先する週の設計

12週サイクルの中に、意図的に強度を落とす週(ディロード週)を組み込む。Iron Vault Pathでは通常、4週ごとに1週のディロードを設定する。この週は重量を通常の60〜70%に落とし、フォームの確認と回復に集中する。ディロード週を「休んでいる」と感じる会員もいるが、記録を見ると、ディロード翌週の挙上重量が伸びるケースが多い。

回復の管理は地味な作業だ。ただ、記録が残っていれば、停滞した時に「何が起きていたか」を振り返ることができる。それだけで、次の判断が変わる。